1)血液透析患者における終末期医療に関する意思決定に関連する要因
推薦コメント:本論文は、15年前のサウジアラビアの雑誌に掲載された論文で、血液透析患者の終末期医療に関する意思決定をテーマに、患者の「最期をどう迎えたいか」という問いに対して、その要因を分析した研究です。本研究は、様々な国籍や宗教の異なる先行文献を引用し、サウジアラビアにおいて文化的・宗教的要素が終末期の意思決定にどのように影響するかを考察しています。近年、日本においても透析患者の意思決定について、さまざまな議論がなされています。他国における状況を知ることは、新たな視点を得るために重要です。終末期医療、患者の意思決定に興味のある方のみならず、透析医療に携わるすべてのスタッフのみなさんに、ぜひ一読いただきたい論文です。
2)日本式オンライン血液透析濾過が生存率および心血管イベントに及ぼす影響
推薦コメント:本論文は、日本式オンライン血液透析濾過(OHDF)が患者の生存率および心血管イベントに及ぼす影響を検討した、多施設共同による後ろ向き観察研究です。対象は、同一法人内で医療水準が同等な透析施設 に通う慢性維持透析患者であり、血液透析(HD)と前希釈・後希釈それぞれのOHDFを比較しています。各群を希釈液量に基づいて高用量・低用量のサブグループに分類し、傾向スコアマッチングによって背景因子を補正したうえで、3年間の全死亡および心血管イベント発生率を解析しています。 本研究は、特に日本式後希釈OHDFの臨床的有用性を初めて検証したものであり、透析モダリティ選択の一助となる重要な報告です。
©2023, Japanese Society for Technology of Blood purification