日本血液浄化技術学会

学術委員会が選ぶ必読論文013


1)維持血液透析患者の残存腎機能に対する透析治療の違いによる保護効果。

The protective effect of different dialysis types on residual renal function in patients with maintenance hemodialysis A systematic review and meta-analysis

推薦コメント:残存腎機能(RRF)は慢性腎臓病患者の生存率とQOLに大きな影響を与えます。 本論文は、維持透析患者における治療法(浄化量)の違いによる残存腎機能の保護効果を検討したシステマティックレビューおよびメタアナリシスです。 浄化量の違いによりRRFの保護効果が異なることが示されており、患者状態に応じた治療法を選択する際に参考となる文献です。


2)血液透析患者における残存腎機能と死亡率、QOL、炎症との関連性:Choices for Healthy Outcomes in Caring for End-Stage Renal Disease(CHOICE)試験。

Association of Residual Urine Output With Mortality, Quality of Life, and Inflammation in Incident Hemodialysis Patients: The Choices for Healthy Outcomes in Caring for End-Stage Renal Disease (CHOICE) Study

推薦コメント:新規血液透析患者を対象とし、残存腎機能の有無と死亡率、QOL、炎症との関連を調べた研究です。 透析導入1年後の段階で、残腎機能あり群はなし群と比較して、良好な予後とQOL、炎症の低下、ESA使用量の低減と関連したと報告されており、血液透析患者においても残存腎機能を維持させることは重要であることが示されています。


3)統合ゲノム解析によるプリオンタンパク質としてのKANNO血液型抗原の同定。

Integrative genome analysis identified the KANNO blood group antigen as prion protein

推薦コメント:これまで血液型は36種類(ABO式など)ありましたが、カノという37番目の血液型が血液型命名の認定を受けました。日本発の研究成果です。


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