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第45回日本血液浄化技術学会学術大会・総会 大会長 長尾尋智

 皆様にはますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。この度、平成30年(2018年)4月20(金)~22日(日)の3日間にわたり第45回日本血液浄化技術学会学術大会・総会を名古屋国際会議場において開催させていただくことになりましたメディカルサテライト岩倉の長尾尋智と申します。本学会は血液浄化技術に関する教育、研究および関連領域に於ける工学、医学、医療の進歩向上に貢献することを目的とした学術団体であります。当地名古屋は日本の透析医療の草分けの地であり、臨床工学技士の前進の「透析技士」を早くから誕生させた地でもあります。多くの先人達のご努力によって、透析医療を牽引された地でもあります。さて我が国では末期腎不全患者の延命と社会復帰を目的とした透析療法が全国津々浦々に広がり、すでに40年以上が経過しました。この間、透析療法の進歩と普及は目覚ましく、世界一の透析大国と称されるまでになりました。その特徴はどの国よりも透析患者の予後が良いことであります。しかしながら、日本の透析療法が大きな変革の時期に来ている事も事実だと感じます。我が国の透析導入患者の平均年齢は69歳を超え、もっとも割合の高い透析患者の年齢層は65~69歳と報告されています。しかも高齢透析患者の増加のみならず、糖尿病や長期透析による合併症の問題も相俟っており、高齢患者の安定した透析や透析生活、終末期の透析を考えるべきときではないでしょうか。 
本大会のテーマを、『創生と技術の継承』とさせて頂きました。透析発祥の地から今までの血液浄化技術を継承し、新たな透析環境に向かう知恵と技術から、日本の血液浄化技術の弛み無い創生を議論したいと考えます。また、まさに黎明期の日本のように透析技術が必要とされる国々があります。このような国々に対して我々ができることを議論したいと考えます。 
また自然災害では東日本大震災以降も地震、豪雨など大災害は多く発生しております。当地は東南海・南海大地震の被害が大きく想定さている地域でもあり、多くの透析患者を抱える医療機関にとって万全な備えが求められます。この災害対策についても議論や研修、セミナーを考えています。  
現在は実行委員会のもとでアイデアを検討している段階ではありますが、名古屋らしさが出せる大会となりますよう作り上げていく所存でございます。本大会が皆様の意義のあるものとなりますことを祈念しますとともに多数のご発表、ご参加をスタッフ一同心からお待ちしております。
 
 
 

第45回日本血液浄化技術学会学術大会・総会
大会長 長尾尋智
メディカルサテライト岩倉